テスト自動化を成功させる4つのSTEP

こんにちは!MagicPodカスタマーサクセスの滝口です。

テスト自動化、という言葉を聞くと簡単にできてしまいそうな、一瞬で手動テストが自動になってくれるような、そんな魔法のような言葉に聞こえますよね。
確かに、一度軌道に乗ると開発を効率化する強力な味方になるのですが、そこに至るのが難しいのが現状です。

そこで今回は、お客様のテスト自動化をサポートする中でMagicPodが見つけた、テスト自動化を成功させる4つのステップをご紹介します。
一人でも多くの方が、テスト自動化のメリットを享受できるよう誠心誠意、心を込めて書きました。
ぜひご一読ください☆

テスト自動化4つのステップ

テスト自動化したいシナリオを一覧化する(目標: 1週間)


まずは、自動化するテストケースを洗い出します。
テスト自動化には向いていないテストケースもあるので、その辺りも考慮しながらテストケースの優先順位を決めていきます。

おすすめは、売上に大きく影響する機能のテスト自動化です。
例えば、ログイン機能やカート機能。
ログインができなくなることは障害に直結する場合が多いですよね。こういったテストは自動化して、定期的に監視することで製品の品質保証をぐっと高めてくれます。

お客様の中には、仕様書やE2Eテストが全くない状況の中、カスタマーサポートの資料をもとに自動化するテストのシナリオをリストアップした方もいらっしゃいました。まずはリストアップしてみてくださいね。
▼お客様事例
株式会社あしたのチーム様:開発組織の立て直しで欠かせなかった自動テストツールの導入。リグレッションが減り、品質意識が向上した。

優先順位の高い3つのテストケースを選び、テストケースを作成する(目標: 1週間)

次に、優先度の高い3つのテストケースの自動化(定期実行)から開始します。

「え、たった3つから始めて意味があるの?」と思われるかもしれません。
実は、大いにあります。

E2Eテストは、どうしても不安定になりやすいため、導入初期はバグがなくともテストケース起因のエラーが発生しやすいです。
そのため、いきなり沢山のテストケースを一気に定期実行してしまうと、エラーが大量に発生してしまい、メンテナンスが追いつかず結局テスト自動化が進まない、、、という事態が発生してしまいます。

まずは、テストケースを3つだけ、作成してみてください。
1週間に3つだと、なんだか出来てきそうな気がしてきませんか??

自動テストを日次実行し、毎営業日メンテナンスする(目標: 1週間)


次は、先ほど作成したテストケース3つを日次実行していきます。

「その間にリリースがなかったら意味がないのでは。。。」
と思うかもしれません。私も初めはそう思っていました。

しかしながら、E2Eテストは不安定になりやすいです。
テストケーススクリプトの安定化のために、毎日回してみてください。

たった3つのテストケースだとしても、意外とエラーが発生します。
この時、毎営業日、必ずエラーを解消するようにしてみてください。
3テストケースならば、きっと解消できるはず!

エラー放置は、テスト自動化成功の道から遠ざかってしまう第一歩となってしまいます。
特に導入初期は、エラーを放置しないことを心がけてくださいね。

そのためにも、まずは3つのテストケースから日次実行を始めることが心の底からのおすすめです。

テスト自動化のエラー解消には、サポートの活用がおすすめ

特に自動テスト用のテストケースを作り始めの時は、「エラーが何が何だかわからない。。。」ということも多いと思います。

そんな時、有償サービスをご利用の場合は、ぜひサポートを活用してみてください。

MagicPodでは以下ヘルプページにある手順で失敗したテストケースを問い合わせることができます。
お気軽にお問い合わせください☆
(参考ヘルプページ:テストの失敗について問い合わせたい

不安定なテストケースを把握をする

毎日エラーハンドリングをしていると、不安定なテストケースのパターンが見えてきます。

ロケータの問題やテストケースの依存関係などなど。。。
テストが成功しない要因は数多くあるものの、傾向が見えてくるはずです。

もしなかなか成功パターンが掴めていない場合は、今後の効率化に寄与するところなので、ぜひこのタイミングで時間をかけて分析してみてください。

週に3~10ケース作成し、テスト自動化を進める(目標: 10週間)

テストケースの作成からPoCでの日次実行が終われば、いよいよ本格導入の開始です!
始めに作成したテストケース一覧から優先度の高い順にどんどんテストケースを作成していきましょう。

MagicPodをご利用の場合は、自動テストの健全度をチェックできる「アナリティクス機能(ヘルススコア)」を用意しております。
テストケースを8つ*以上作成したあとは、このヘルススコアを80点以上に保ちつつ増やしていくことで、健全にテストケースを増やしていけますよ。
*テストケースが8つ未満の状態だと、ヘルススコアが伸びない仕様になっています。
ヘルススコアの詳細はこちらよりご確認ください。



テスト自動化のキーワードは「メンテナンス性」

テストケースを増やすフェーズでは、「一気に作りすぎない」ことを意識していただけると、テスト自動化の成功への近道になると考えています。

自動テストは、テストケースの網羅性も大切ですが、何よりメンテナンス性を意識していただくことでスムーズに導入が進んでいきます。一気にテストケースを増やすとエラーが大量発生してしまい、せっかく作ったテストケースが放置される、、、なんてことも。

本格導入の際も、週に3テストケース、多くても10テストケース程度作り、完成したものからどんどん日次実行していきましょう。

この時、安定しているテストケースのみを日次実行することで、実行結果の確認を効率化できます。
MagicPodでは以下ヘルプページを参考に、ラベルを活用して実行するテストケースを指定してみてください☆
(参考ヘルプページ:特定のテストケースのみを一括実行したい

テスト自動化の初期実装完了!運用フェーズへ

約3ヶ月、お疲れ様でした!

テスト自動化は、特に導入初期が一番大変です。
そこを乗り越えた皆様は、これから先はテスト自動化のパワーを実感できるはず。
常にテストが回ってくれている安心感は、何にも変え難いです。(深夜の障害経験者より。)

これからも自動テストによる安心を享受できるよう、「エラーを放置しない」ことを心がけて、メンテナンスを続けていただけると幸いです。

テスト自動化4つのステップ まとめ

いかがでしたか?
テスト自動化は、軌道に乗せるまでが大変なプロジェクトですが、一度回り始めると絶大な効果が見込めます。効率よく軌道に乗せるためにも、安定的なテストケース作成のため、検証フェーズを設けることが重要です。

せっかく自動テストを導入したならば、全ての方に成功してほしいと願っております。
まずは少ないテストケースから日次実行を始めて、テスト自動化プロジェクトを成功させましょう!

もしOSSやプログラミングコードでテスト自動化を進めていた方は、ノーコードツールの導入を検討することで、メンテナンスコストの削減や利用者の拡大といったメリットを享受できますよ。

MagicPodはノーコードでE2Eテスト自動化ができる、実行回数・ユーザー数無制限の予算管理がしやすいツールです。
もしMagicPodが気になった方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
https://magicpod.com/


MagicPodカスタマーサクセス 滝口

MagicPodカスタマーサクセス 滝口

ネイティブスマートフォンアプリのディレクターからキャリアを始める。意図しない不具合や障害に夜中起こされた回数は数知れず。想定損失売上の計算を10分でできるスキルを身につける。リリース前の手動テストはリグレッションテストだけで1日以上かかっていたため、その頃からMagicPodを認知していた。
ディレクターを卒業後、数年間の寄り道を経て2025年5月にMagicPodに入社。テスト自動化の重要性を熟知している文系出身者。