開発未経験者でもわかる!MagicPodブランチ機能をご紹介

こんにちは。カスタマーサクセスチームの滝口です。

ついに!MagicPodにブランチ機能がリリースされました🎉

これにより、複数人で作業するときにテストケース作成からメンテナンスまでを
効率よく作業できるようになりました。

。。。なのですが、
エンジニア初心者の私からすると「ブランチ機能ってそんなにオイシイ機能なのだろうか。。。」と思ったのも事実(怒られそう)。

そこで、今回は私と同じくエンジニア初心者の方に「ブランチ機能ってこんなに便利だったのか!」ということをシェアしたくブログを書くことにしました。

新スタンダードプランへの移行をご検討している方はもちろん、すでにブランチ機能を活用されているチームに所属する方もぜひご一読いただけると幸いです。


ブランチ機能とは

さて、「ブランチ機能」と聞いて「初耳👂」となっている方も多いのではないでしょうか?
上述のとおり、私も最初はそうでした。

ブランチ(Branch)とは枝を指しており、簡単に説明すると、「同じプロジェクトの中に、いくつかの並行した作業スペースを作る機能」です。


例えば、1つの書類を複数人で編集する時のことを想像してみてください。

ブランチがない世界
みんなが同じ1つの書類に直接書き込む
同時に編集すると、意図しない削除や上書きが起きて文章がぐちゃぐちゃに!

ブランチがある世界
それぞれがコピーを取って編集
自分のコピーで自由に試せる
問題なければ、元の書類に反映!他の人にも影響なし!

MagicPodのブランチ機能も、まさにこれと同じ。
テストケースを安全に編集・検証できる個人の作業スペースを作ることができるんです。

なぜブランチが便利なの?

実際のチーム開発では、こんな場面がよくあります。

ケース1:テストが失敗!でも他の人も使ってる...

「あれ?このテストケース、昨日まで動いてたのに失敗してる!」
「修正したいけど、他の人も使ってるテストケースだしな...」
「下手に触って、みんなのテストが動かなくなったらどうしよう」

→ 自分専用のブランチを作れば、修正・検証してから、本体に反映できます!

ケース2:環境ごとにUIが異なる場合のテスト管理

「開発環境にある新しいUIに合わせてテストケースを修正した!」
「あれ、本番環境で実行したら動かなくなっちゃった。。。」

→  環境ごとにブランチを分けて、特定の環境でだけテストケースを変更できます!

MagicPodでの使い方

MagicPodのブランチ機能は、とってもシンプル。基本的な流れは以下の4ステップです。

基本の4ステップ

1. ブランチを作る
- 自分専用の作業スペースを作成

2. テストケースを編集する
- 安心して修正・追加作業

3. テストを実行して確認
- 変更が正しく動くかチェック

4. デフォルトブランチにマージ
- 確認できたら本体に反映

それでは、実際の画面を見ながら詳しく見ていきましょう!

1. ブランチを作る

プロジェクトページの右上を見てください。
その横のメニューボタンから、新しいブランチを作成できます。
(デフォルトのブランチは`main`)


💡 ポイント
ブランチ名は分かりやすい名前にしましょう!
▼例
- 修正_v2.8ログイン機能アップデート対応
- シナリオ追加_決済システム追加
- 滝口_作業用

2. テストケースを編集する

ブランチを作ったら、いつも通りテストケースを編集できます。
ただし、今どのブランチで作業しているかは常に確認しましょう!
(右上に表示されています。下図の場合、”滝口_作業用”になっています。)


⚠️ 注意点
以下の機能はブランチ内では制限されます。
- テストケースの新規作成
- テストケース名の変更
- 共有ステップの新規作成

3. テストを実行して確認

編集が終わったら、変更したテストは必ず実行して動作確認をしましょう。

他のテストにも影響が及びそうな変更の場合は、一括実行画面でプロジェクト内の全テストを実行することもおすすめです。

▼テストケース編集画面の実行ボタン(画面真ん中下)


▼一括実行設定画面の実行ボタン(タブ内右上)



4. デフォルトブランチにマージ

テストが問題なく動いたら、いよいよデフォルトブランチ(`main`)に変更を反映します。

1. 右上メニューから「ブランチ詳細・マージ」をクリック


2. 警告がないことを確認

3. 「マージ」ボタンをクリック



4. コメントを入力して完了!


使い方の例

ブランチは、複数人で作業していた時に起きやすい問題を
マルっと解決できる便利な機能です!
使えそうなイメージは沸いてきましたでしょうか?

次に、実際の活用案をご紹介します。

シナリオ1:失敗したテストケースの修正

状況:定期実行で「商品購入フロー」のテストが失敗してしまったとき

▼対応手順
1. 「修正_商品購入フロー」というブランチを作成
2. ブランチ内でテストケースを修正
- 例:ボタンの位置が変わっていたので、ロケーターを更新
3. 修正後、テストを実行して成功を確認
4. mainブランチにマージ
5. チームに「商品購入フローのテスト修正完了!」と連絡

シナリオ2:新機能のテスト準備

状況:来週リリース予定の「ポイント機能」のテストを準備したい

▼対応手順
1. デフォルトブランチ(main)から本番用のブランチ(例: v2.3リリース)を作成
2. 本番用のブランチは、修正しない実行用ブランチとする
3. デフォルトブランチから「機能追加_ポイント機能」のブランチを作成する
4. 「機能追加_ポイント機能」のブランチで修正する
5. 「機能追加_ポイント機能」ブランチで問題なくテストが実行できたら、デフォルトブランチにマージする
6. ポイント機能がリリースされたら、本番用ブランチ(v2.3リリース)を消す
7. 新しい本番用ブランチをデフォルトブランチから作成する(例: v3.0 リリース)

こうすることで、本番用のブランチに影響することなく新機能のテストケースを追加・運用できます!

コンフリクトの解消って?

ブランチ機能を使っていると避けて通れない「コンフリクト」について解説します。

コンフリクトとは?

コンフリクト(Conflict)は、直訳すると論争・衝突などを意味します。
ブランチ機能を使用すると、しばし編集部分にて衝突が発生します。
簡単に言うと、「同じ箇所を複数人が別々に編集してしまった状態」です。

例えば、
- Aさん:ログインテストの3番目のステップを「パスワード入力」に変更
- Bさん:同じく3番目のステップを「メールアドレス確認」に変更

この場合、どちらの変更を採用すべきか、システムでは判断できません。
これがコンフリクトです。

解決方法

MagicPodでは、視覚的にコンフリクトを解決できます。

1. 警告表示:コンフリクトが発生すると、ブランチ詳細・マージ画面上に警告が表示されます
2. 解決画面:「コンフリクトを解決」ボタンをクリック



3. 比較して選択
- 左側:mainブランチの内容
- 右側:あなたのブランチの内容
- 中央:解決後の内容
4. 必要な変更を選んで統合



💡 コツ
コンフリクトを避けるには
- 作業前に最新のmainブランチから新たにブランチを作成する
- 長期間ブランチを放置しない
- チームで作業範囲を事前に相談

コンフリクトの解消をした事によってテストケースに変化があったときは、
マージ前に必ずテストを実行してエラーが発生しないようにしましょう!

テスト自動化で便利な使い方

最後に、MagicPodならではの便利な使い方をご紹介します。

推奨のブランチ構成

MagicPodでは、以下のような設計がおすすめです。

リリースブランチ(本番環境用)

デフォルトブランチ(開発環境用・CIで毎日実行)

フィーチャーブランチ(個人作業用)

各ブランチの役割

デフォルトブランチ(main)
- 開発環境向けのテストケースを管理
- CIツールで毎日自動実行
- チーム全体の基準となるブランチ

リリースブランチ
- 本番環境向けのテストケースを管理
- バージョンごとに作成(例:release-v2.1)
- 本番モニタリングに使用

フィーチャーブランチ
- 個人の作業用
- 修正や新規作成の検証用
- 作業完了後は削除

活用のコツ

1. CI/CDとの連携
コマンドラインでブランチを指定できる事により、
リリースブランチのみ日次実行する、といったことができます。

2. チーム運用ルール
ルールを決めておくことで、複数人での作業がスムーズになります。
以下にルール例をご紹介します。
●ブランチの命名規則を決める
何のブランチなのか、一目見てわかるよう命名規則をつけることがおすすめです。
▼命名規則の一例
- 修正:修正_{内容}
- 機能追加:機能追加_{内容}
- 個人作業:{名前}_{日付}

●マージ前のチェックリスト
マージの前にテストケースの品質保証ができているかを確認することで、
メンテナンス工数をグッと下げる事につながります。
- テストは全て成功している?
- 不要な変更は含まれていない?
- マージコメントは分かりやすい?

3. 定期的なお掃除
ブランチの管理は定期的に実行することがおすすめです。
以下のルールをぜひ取り入れてみてください。
- マージ済みのブランチは削除
- 1ヶ月以上古いブランチは確認
- 不要なブランチは整理

まとめ

いかがでしたか?
ブランチ機能を使うことで、

安心して編集:他の人の作業に影響を与えない
効率的な検証:自分のペースで修正・確認
スムーズな連携:チーム作業がより快適に

といったオイシイ恩恵を受けることができます!

最初はルールや確認事項が多く「面倒かな?」と思うかもしれませんが、慣れると「ブランチなしでは考えられない!」となること間違いなし。

特に、複数人でテストケースを管理している場合や、開発と本番で異なるテストを管理したい場合には、ブランチ機能は強力な味方になってくれます。


あなたも今日からブランチ機能を使って、より安全で効率的なテスト自動化を始めてみませんか?
ご不明点がある方は、MagicPodカスタマーサポート・サクセスチームまで遠慮なくお問い合わせください☆


*ブランチ機能は、エンタープライズプラン、新スタンダードプラン(2025)でご利用いただけます。
エンタープライズプランについてご興味がある方は、お気軽にMagicPodサポートまでお問い合わせください。
スタンダードプランから新スタンダードプランへの切り替えは、こちらをご参照ください。


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