スモールスタートできるのがMagicPodの良いところ。使ってみれば自動化の良さは絶対に伝わる。

株式会社ミクシィ

モバイルアプリテスト ブラウザテスト


ユーザーインタビュー第8回は、MagicPod代表の伊藤とともに株式会社ミクシィ様にお話を伺いました。具体的な活用事例や選定の決め手など、いろいろとお話しいただきました。


株式会社ミクシィ 会社概要

ミクシィグループは世界のコミュニケーションを豊かにするサービスの創出を目指しています。インターネットでリアルの友人・知人とつながるSNS「mixi」、みんなでマルチプレイを楽しむ「モンスターストライク」、スマホで撮った子どもの写真や動画をかんたん共有、整理できる「家族アルバム みてね」など、さまざまなかたちのコミュニケーションサービスを創ってきました。さらに共遊型スポーツベッティングサービス「TIPSTAR」を筆頭に、スポーツ領域でのコミュニケーション創出にも挑戦しています。


POINT

  • MagicPodはUI的にわかりやすく、直感で自動化できる
  • 月契約ができ、アカウント数制限が無いので導入しやすい
  • 自動化で8〜16時間かかっていた作業時間が半分に削減
  • 品質保証だけではなく単純作業の効率化にも貢献している

株式会社ミクシィ 安里 大志さん(開発本部 CTO室 QAグループ マネージャー) キム ヨンギョン(アリス)さん(開発本部 CTO室 QAグループ) 川口 智さん(Vantageスタジオ minimo事業部 開発グループ QAチーム)

株式会社ミクシィ
・安里 大志さん(開発本部 CTO室 QAグループ マネージャー)
・キム ヨンギョン(アリス)さん(開発本部 CTO室 QAグループ)
・川口 智さん(Vantageスタジオ minimo事業部 開発グループ QAチーム)

MagicPod導入の経緯

安里さん(以下、安里):MagicPodは2021年8月に導入しました。その年の初めにCTOから「自動化を進めてほしい」と言われ、いくつかツールを絞って試し、MagicPodに決まりました。自動化自体は以前、個人的に興味のある方がSeleniumやAppiumを使って試されていたのですが、その方が辞めると自然消滅していました。やはり誰かが辞めたら終わってしまうやり方は良くありませんし、CTOからも「属人化は絶対やめてください」という注文をもらっていました。

私自身は2015年11月に『モンスターストライク』のQAとして入社しまして、「ゲームで自動化は難しい」と考えていたものの、興味はあったので個人的に勉強していました。JaSST(ソフトウェアテストシンポジウム)での伊藤さんの登壇も2回ほど拝見しています。非ゲーム系の仕事も担当するようになってからは、「自動化をやったら面白そうだ」と思い始めていたのですが、一方で「組織として導入するのは大変だろうな」とも考えていました。

そんな時にCTOからの後押しもあり、本格的な検討を始めました。伊藤さんのお話は聞いていましたので自動化ツールの存在は知っていましたが、改めて調べてみるとすごくユーザーフレンドリーというか、自動化したい人に優しいツールが増えていることに気付きました。「これなら技術的ハードルの高さや属人化のリスクも乗り越えられる」という自信を持つことができ、最終的にMagicPodを選定しました。

MagicPod導入の決め手

安里:トライアルでMagicPodを使ってみた際、「自分がやりたいと思ったことがスムーズにできる」と感じました。私はもともとプログラミングもやっていたので、「これをやればこれができるだろう」と想像しやすかったというのはあると思います。ただ、他の方でも15分くらいレクチャーすればシンプルなテストケースは書けるようになると思いました。分岐や変数を使い始めると難易度が上がりますが、そこはサポートに質問すればすごい早さでレスを頂けるので、行き詰まったとしてもすぐ解決する安心感がありました。

アリスさん(以下、アリス):私は2021年の10月に入社したので選定に関わっていないのですが、実は前職で自動化ツール導入の検討が行われた際にMagicPodを推薦していました。最初はPythonやSeleniumでコードを書いて自動化を試したのですが、プログラマではない人も使うことを考えるとハードルが高すぎると感じました。そこで自動化ツールを使ってみたところMagicPodはUI的にわかりやすく、直感で自動化が進むような体験ができたので、マネージャーに「MagicPodが良い」と伝えました。

安里:使いやすさの他にもMagicPod導入の決め手になったのは、「月契約ができたこと」です。他のツールは年契約が前提になっていて、導入のハードルが高いと感じました。また、アカウントの発行数に制限が無いのも助かりました。社内の自動化専用チャンネルで導入のお知らせをしたところ、エンジニアの方も含めて多くの方から「使ってみたい」とアカウント発行の依頼をもらいました。これまでに発行したアカウント数は80くらいで、実際にテストケースを作ってアクティブに利用しているのは30人くらいです。大半はお試しの方ですが、アカウント数の制限が無いお陰で広く使ってもらうことができました。コスト面でスモールスタートできるのもMagicPodの良いところだと思います。

MagicPodの活用事例

安里:現在ミクシィでMagicPodを利用しているのは、私が担当しているモバイルウォレットアプリの「MIXI M」、アリスさんが担当しているスポーツ観戦に特化した店舗の検索・予約サービス「Fansta」、川口さんが担当しているビューティアプリの「minimo」、その他「みてね」「TIPSTAR」など6〜7のプロダクトです。ちなみに「netkeiba.com」を運営する子会社のネットドリーマーズとは月に1回、QAチームで交流しているのですが、私たちが導入したことでMagicPodに興味を持たれ、アウトソーシングを見直す形で導入されたそうです。

私が担当する「MIXI M」では、リグレッションテストの一部をMagicPodでカバーしています。改修が入るたびにリグレッションテストを行うのですが、正直に言うとあまり楽しい作業ではありません。そのせいで以前は「時間が無いから大事なとこだけやってしまおう」とか、「重要な課金回りだけやっておこう」となりがちでした。それがMagicPodで70%ぐらい自動化できていますので、必要になればやりたいだけ、自分たちが安心するまでテストができるようになりました。いつでも実施できる安心感は大きいです。空いた時間でテスト設計など難しいところに時間を割くこともできています。

アリス:私が担当する「Fansta」では毎朝9時と10時にリグレッションテストを定期実行しています。テスト結果はSlackに通知されるので、失敗した場合のみ詳細を確認します。導入する前は2、3時間かかっていた作業が自動化されて、本当にコスト削減できたと実感しています。

川口さん(以下、川口):私が担当する「minimo」は美容サロンの予約サービスで、お客さま向けと掲載者さま向けに提供する2種類のWebサービスでリグレッションテストを実行しています。MagicPodで7〜8割を自動化でき、以前は8〜16時間かかっていた作業が半分に削減できました。「minimo」はアプリもありますしサービスも拡大しているのですが、MagicPodのお陰で​​満遍なくQAができています。

また、リグレッションテスト以外でもルーチン操作が必要なテストや環境作りにも重宝しています。例えば写真を300枚くらいアップロードして削除するといった作業ですが、環境作成に時間のかかるルーチン作業を開発の方に相談せずともQAだけで環境が作れるのはMagicPodのお陰です。

安里:別のサービスでも、「QAでテストをするために毎朝100個ぐらい手動で同じことを入力する」という作業があったのですが、MagicPodが毎朝やってくれることで業務が劇的に効率化しました。品質保証の面だけではなく、単純作業を自動化して効率化するという面でも一役買っていると思います。

MagicPodの導入がスムーズにできた秘訣

伊藤(MagicPod代表):自動化の導入でよくあるのは、何人かのやる気のある人が主導して最初はうまくいくものの、他の人が興味を持たずにその後が続かないというケースです。しかし、御社ではかなりスムーズに浸透している印象を受けます。

安里:要因としてCTOの意向が強かったのと、私が6つのプロジェクトを持っていたので一気に導入できたというのがあります。ただ、それ以上に「品質が良くなることに対して努力を惜しまないエンジニアの方が多い」というミクシィの文化的なものが大きかったと思います。QAスタッフが「MagicPodというツールを使って自動化しています」と情報発信をすると、エンジニアの方々はすごく興味を持って好意的に関わってくれました。自動化するにはエンジニアの協力がないとできないこともありますので、それはすごく助かりました。

アリス:例えば「Fansta」で、どうしてもIAP・2段階認証を突破しなければMagicPodが回せないケースがありました。そこでSRE(Site Reliability Engineering)さんとPO(Product Owner)さん、社内IT室の方が協力してくれたお陰で、毎朝のスケジュール実行が可能になっています。

伊藤:素晴らしい文化ですね!QAチーム全体では、まとまって情報共有したり、テスト結果の振り返りをしたりしていますか?

安里:振り返りという形ではないのですが、週に1回みんなでメンテナンスをする時間を設けています。一通りテスト実行して、止まるところがあればオールグリーンになるまでみんなで直すという感じです。これによって落ちない・壊れないテストを維持することができますし、MagicPodの知識も広く浸透させることができます。

伊藤:週1回のメンテナンスデーというのはユニークな試みですね。初めて聞きます。

安里:導入した時にあるメンバーが「週に1回、2時間みんなでMagicPodを使ってみましょう」と始めてくれました。みんな触らなければいけないし、触れば良さが伝わるので良い施策だったと思います。これもスムーズに導入できた秘訣かもしれないですね。始めてくれたメンバーに感謝しています。私たちは自動化の専門チームを作るつもりはなくて、「みんなでやる」というのが大前提にあります。専門性が必要な凝ったことをしてしまうと将来的な負債になる可能性もありますので、「みんなができる」「MagicPodでできることをやる」ようにしています。

最後に

安里:MagicPodを使っていて感じるのは、「ものづくりの楽しさ」です。プログラミングと同じ脳味噌を使ってるというか、動いたり動かなかったりして、動かなかったらどこが原因なのか探ったり。成功した時はやっぱりすごく気持ちが良くて、そこが自動テストの魅力だなと思います。MagicPodなら月額で安く始められますので、まずは気軽に使ってみてほしいです。1週間使ってみれば自動化の良さは絶対に伝わると思います。

アリス:今まで使った自動化ツールの中でも一番やりやすくて、わかりやすいです。プログラミングの知識が全くない人でも触れます。ぜひトライアルから触ってみてください!

川口:私も使いやすさがお薦めです。プログラム経験のない方でもすぐ自動化の作成ができます。コマンドがシンプルでわかりやすく、ほぼマウス操作だけで作れます。困ったときのサポートが早いのも嬉しいです。自動化未経験の方も「自動化をやった」という実績になりますので、入門ツールとしてもすごく良いと思います。

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